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水辺の自然を中心としたブログです。夫婦でやっています。Kanagawa, Japan


by 佐野真吾、歩海

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「海獣の子供」の世界観

 最近、通勤の電車の中で「海獣の子供」という漫画を読み返しています。IKKIコミックに連載された五十嵐大介さんによる全5巻完結の作品です。

 あらすじとしては、人とのコミュニケーションが苦手で、学校ではうまくいかない中学生の少女、琉花(るか)が、ある時不思議な少年たちと出会います。少年たちは、ジュゴンに育てられ、生き物と交感できる力と感受性を持っています。そして、琉花は、彼らと海で起こるある出来事に巻き込まれ、ひと夏の不思議な経験をするという物語です。
「海獣の子供」の世界観_b0348205_19395674.jpg
 そんな「海獣の子供」ですが、作品に登場する生き物は、現実に実在する種を用いていて、種類が分かるくらい正確に描かれているのが生き物好きとしては嬉しいところです!また、世界の民俗学や不思議な現象を取り入れて、壮大で美しい世界を表現しているのがこの作品の特徴です。


 また、作品の中では、クライマックスに向けて、不思議な自然現象が次々と起こります。その内容というのが、例えば、深海に棲むはずのメガマウスやリュウグウノツカイが砂浜に打ちあがったり、東南アジアのチョウであるアカエリトリバネアゲハが日本で見つかったり、現実世界でもぎりぎりありそうなリアルな描写となっており、漫画の世界観に引き込まれます。
「海獣の子供」の世界観_b0348205_00352866.jpg
 ↑上の写真は、以前地元の侍従川でみた大型のウキゴリです。ボロボロで死んでいるようですが、かすかに生きています。海獣の子供の中でもヘリコプリオンというサメが、体組織が崩壊し、かすかに生きた状態で海中を漂っているところを発見され、「これには何か意味があるのか?」という描写があり、このウキゴリのことを思い出して「こういう状況って現実にもありそうだなぁ~」と思いました。
「海獣の子供」の世界観_b0348205_19402744.jpg
 ↑上の写真は、1匹のアカエイの周りにスズキが群がり、アカエイはスズキの群れを引き連れたまま去って行ったという状況を目撃した時に撮影したものです。今でもあの現象は何だったんだろうか?と思うのですが、海獣の子供の中でも生き物や物語のカギとなる少年が、たくさんの生き物を引き連れて泳ぎ、最後は生き物たちに食べられてしまうという描写があるのです。
 まぁ、あの後、アカエイがスズキたちに食べられたとは思えませんが、どこか重なるところがある話でした。
「海獣の子供」の世界観_b0348205_11081655.jpg
〈かつてジュゴンの多産地だった沖縄県の新城島〉
 島には奉納されたジュゴンの頭骨が祭られているそうです。
「海獣の子供」の世界観_b0348205_11081176.jpg
〈西表島の藻場〉
 ジュゴンがいそうな西表島の藻場。現在は絶滅しましたが、こんな場所に生息していたのかもしれません。 


 他にもこの描写は生き物のこんな生態や現象をもとに表しているのでは??と思わせる部分がたくさんあります。
 また、「人間は言葉を使うことで、決められた型に無理やり押し込めて、言葉にはまらない感受を切り捨てているから世界の姿を見えにくくしている。しかし、生き物は、もっと豊かにお互いを表現し伝え合っているかもしれない」というようなことが書いてあり、う~ん確かに一理あるなぁ~と思いました。
 
 というわけで、生き物好きには是非お勧めしたい漫画です☆


 さて、ずっと前に書いたブログ記事が、最近ランキングに上がってきて、何があったのかと思ったら、2019年6月から劇場化されるのですね!楽しみです!それに便乗して少し記事に追加をしました☆
「海獣の子供」の世界観_b0348205_11251269.jpg
〈神奈川県横須賀市,観音崎たたら浜〉
 この記事を最初に書いた時はまだ横浜に住んでいたのですが、横須賀市にある観音崎自然博物館に勤めだしてからは、博物館の近くに引っ越しました。そして、この観音崎自然博物館に入って最初に思ったことは「ここはリアル海獣の子供ワールドだ!」ということでした。
 ちなみに漫画の舞台となっている「えのくら水族館」のモデルは江ノ島水族館です。同じ神奈川県ですが観音崎自然博物館ではありません。
「海獣の子供」の世界観_b0348205_11250731.jpg
 主人公の琉花が海沿いを自転車で走るシーンがありますが、同じような風景の中、海沿いの道を自転車で走りながら通勤する毎日は最高に爽やかです。
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「海獣の子供」の世界観_b0348205_11462142.jpg
 普段穏やかな観音崎ですが、台風が来るとあたりは一変します。特に大潮の満潮と大きな台風が重なると、海は浜を覆いつくし、漂着物や魚が道路までうち上がります。台風で魚が道路にうち上がるシーンは海獣の子供にもありますね。上の写真は台風が通り過ぎて数時間後の写真ですが、直撃の時は外に出られないくらい激しい状況になります。
「海獣の子供」の世界観_b0348205_11264664.jpg
〈うち上がったカツオノエボシ〉
 しかし、台風が過ぎると、浜は一瞬だけ美しい風景になることがあります。カツオノエボシやカツオノカンムリ、色とりどりの海藻等が打ちあがり美しい風景が広がります。しかし、それは本当に一瞬で、半日もしないうちに再び波に流され海に戻っていくのです。

 他にも観音崎は、時々スナメリやアカウミガメが漂着したり、博物館の幽霊の話があったり、夜光虫やウミホタルが見られたり、海獣の子供の世界観がそのまま現実になったような場所だな~と日々感じながら生活しています。


by shingo-ayumi | 2016-11-27 22:15 | その他 | Comments(0)