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水辺の自然を中心としたブログです。夫婦でやっています。Kanagawa, Japan


by 佐野真吾、歩海

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ラオスの旅(2024)~野生のアンタエウスオオクワガタに挑む~

ラオスの旅(2024)~野生のアンタエウスオオクワガタに挑む~_b0348205_23063303.jpg
〈アンタエウスオオクワガタ Dorcus antaeus miyashitai, ラオス〉
 アンタエウスオオクワガタは子どもの頃から憧れのクワガタだった。もっとも僕が子どもの頃の図鑑には「ミナミオオクワガタ」という名で表記されていたが、図鑑からも伝わる太く重厚感のある風貌と、大きく湾曲した大顎は「なんてかっこいいオオクワガタなんだ!」と思ったものだ。 

 さて、ラオスの旅が始まり5日目。この日、僕は水生昆虫の調査で良い成果が得られていたため、心に余裕が生まれていた。一緒に行った村田君はクワガタ狙いだったので、僕もクワガタは好きだし、今夜からみんなで本格的にクワガタを探しますか!ということで話はまとまった。

 午前中、僕は徒歩で里山を歩いて水生昆虫を探していたが、村田くんとガイドのフィさんはクワガタ採集をするための情報収集や夜のライト採集をする場所の交渉に行っていたのだ。
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 夜を待ち、村田君たちが昼間に交渉をした場所に向かった。その場所には管理者の男性が二人いたのだが、フィさんに言われた通り、ビールを手土産に持って行くと、非常に協力的な対応をしてくれた。おまけに施設のライトまでつけてくれた。管理人さんにとって何もない山奥での宿直はヒマなのだろう。虫とりにまで参加してくれたのだった。

 この場所に行って、早速見つけたのはこれだった↓
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 ゴホンツノカブトの死体だ。だいぶ前のものだがいることは確かだ。
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 他にもテナガコガネ、アングスティコルニスミヤマクワガタ?、クベラツヤクワガタ?などの死体もあった。管理人さんたちに聞くと、この時期クワガタ・カブトはあまり見かけないという。基本的に良い時期ではないのだろう。僕らも持参したブラックライトを設置してみたが、虫の集まりは良くなかった。
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 みんなが虫を待っている間、僕は一人近くの沢で生き物を探していた。
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 結局この日はクロツヤムシの一種が1個体飛んできただけだった。やはり時期が悪いのだろう。

 翌朝、みんなで地図を見ながら行く場所を相談した。村田君曰くこの地はまったく何も情報がない地域らしい。そのため、そもそもいるのかどうかも分からないという。ただ個人的には「情報がない」というワードにこそワクワクし、「自分が開拓してやろう!」という気持ちに火が付くのだ。

 なんとなく日本のクワガタを探す感覚で、標高や森の感じ、開け方を考えながら目的地を設定し、行ってみることにした。なお、この日は森でクワガタを採ろうというより、ライト採集をやる場所を決めようというのが目的だった。
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 なんとなく決めた目的地付近に車を停めて、少し歩いてみることにした。すると林道の脇に小さな小道があったので入ってみることにした。どうやら伐採した樹を切り出すために造った道のようだ。大きな樹がたくさん伐採されており、立ち枯れもあったので軽く蹴っ飛ばすとクロツヤムシが出てきた。
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 その後、付近の朽ち木や倒木下からクワガタの幼虫や死体、ケルブルスヒラタクワガタの♀などが出てきた。
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 村田君たちはまだ探しているようだったので、僕は一度小道から出て林道を歩いてみることにした。すると、小さな細流が森から流れ出ている場所を見つけた。僕の中で、沢や滝などは、森に入る一つの目安だという感覚がある。また森の中の沢や滝は結果的に空間を作り出し、森林内のギャップにもなる。そしてそのような場所には何かしら生き物の気配があるものだ。

 早速沢に入って行くと、谷の中は湿潤な森林になっていた。樹には多種多様なランが着生していた。デンドロビウムというやつだろうか。
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 日本での感覚として、クヌギ・コナラがない森でクワガタを探す時、タブノキやアカガシ、シラカシなどを探す。この森に入った時、その感覚に似ているなと思った。ラオスの樹についてはまったくの無知ではあるが、感覚的にこの林にはいそうだなと思った。そしてふと覗き込んだ樹の洞に巨大なクワガタが入っているではないか!?

 この時、大顎が下側に入っていてよく見えなかったのだが、脳内でイメージされたのは憧れのアンタエウスオオクワガタだった。

 それから誰もいない林の中で、一人騒ぎ立てながらクワガタとの格闘を開始した。ゾクゾクと湧き上がる感情とアドレナリンで手が震え腕が筋肉痛のようになっている。洞に手をツッコンで押し出そうとしたが、クワガタはびくともしない。次に小枝を拾って引っ掻きだそうともしたがやはり動かない。これはラチがあかない。本当はここで一人で採って、仲間たちを驚かせてやろうと思ったが、もうそれどころではない。たまらずダッシュで森を飛び出し、仲間たちを呼びに行き、ピンセットを借りて戻って来た。そして今度は4人がかりで戦いに挑んだ。

 たまらず指を挟ませて引きずり出してやろうと思い、人差し指を挟ませてみた。すると「バキッ」と音を立てて爪が割れ、大顎が指の腹に食い込んだ。しかし、ここで両顎の先が途中で折れていることに気が付いた。顎の先が折れているせいで突き刺さりはしないが、肉に食い込む。

 それから約10分、ようやくその巨体を洞から引きずり出したのだった。それがこの写真だ↓
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 大顎の先や触覚、後脚は欠損し、体も傷だらけである。年老いた個体だったが、このボロボロ感が野生の個体らしい風貌をより一層強めている。

 憧れの虫を見た時の震える感覚と、自分の手で捕まえた時のやりきった感と何にも変えられない幸福感はいつ以来ぶりだろうか。夢を叶えれば叶えるほど、初めての虫や憧れの虫は少なくなっていく。しかし、言葉では表現できないほどの感情を記憶し、人生に残る喜びとしてまた味わいたいと思っているからこそ虫とりをやめられないのだと思う。

 アンタエウスオオクワガタを引き出した時、力が抜けて、全身が筋肉痛のようになった。それほど力が入っていたのだろう。そしてなりふりかまわず洞に突っ込んだ右手の甲は擦り剝けて血が流れていた。
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 アンタエウスオオクワガタを、採った樹にとめて撮影!これは完全にやらせ写真だ!笑
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 その後、近くの樹でもう1個体、小さめの個体を見つけた。
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 また、ガイドのフィさんがアンタエウスがいた樹の根本でケルブルスヒラタクワガタを数個体見つけた。
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〈ケルブルスヒラタクワガタ Dorcus cervulus
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〈ケルブルスヒラタクワガタ Dorcus cervulus
 フィさんはクワガタ採集は初めてだと言うが、採集センスは凄まじい。今回も各所でいろいろな虫を見つけてくれた。クワガタ採集にしてもそうだが、フィさんは野性の勘が非常に優れている。僕がアンタエウスを採った直後、フィさんが真っ先に探したのはアンタエウスが採れた樹の根本だった。クワガタ採集の経験がないのにもかかわらず、真っ先に根本を探し、ポンポンポンと立て続けにケルブルスヒラタを見つけてしまう当て勘の良さはすごいと思う。
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 アンテを手に乗せて写真を撮ったフィさん
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 その後、村田君が他の樹の根本でもケルブルスヒラタを見つけた。僕は樹に登って高いところにある洞を探したが、一カ所何かの♀を目撃したが、入られてしまって採れなかった。
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 この森には今夜来てみようということで、いったん宿に撤収することにした。


 午後は各々自由行動で、僕は一人里山を歩いて回ることにした。タモ網を持って里山を歩き回っていると、山に登る小さな林道を見つけたので入ってみることにした。林道は狭く路面も未舗装のボコボコ道で、バイクや農業用のトラクターのような車でなければ入れないだろう。歩いて登って行くと、棚田や村を見渡せるような高いところまで来てしまった。この道はどこまで続いているのだろうか。

 すると一台のバイクが通りかかった。にこやかに会釈をすると、バイクのオジサンはラオスの言葉で話しかけてきた。何を言っているかは分からないが、とりあえずクワガタの写真を見せてみた。すると、オジサンはバイクを下りて、森の方を指さしながら歩きだし一本の樹の前で止まって何か言っているようだった。どうやらこの樹にクワガタがくるらしい。確かにいそうだ!
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 しかし、その後、手でバッテンをつくりながら首を振っている。そして雨が降ってきたようなジェスチャーをしていた。勝手な解釈だが、「この樹に来るよ!でもこの時期ではない。雨が降る雨季になってからだね」と言っているようだった。

 また道の反対側の斜面に生えている樹も指さし、今度は切って縛って抱えるようなジェスチャーで伝えようとしてくれている。
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 「この樹にも来るよ!この樹は切って薪に使う樹なんだ!」と言っていると勝手に判断した。確かに途中で切られた形跡がある。こうして親切なオジサンはバイクで去って行った。その後、下山すると、ちょうど農家の人たちが家に帰る時間と重なったようで、何人かに話しかけられ、クワガタや水生昆虫の写真を見せ会話にはならないジェスチャーコミュニケーションをした。また、牛を連れ帰ろうとしていた体格の良い女の子とその弟らしき男の子には、なぜか牛を触るように言われ、牛の背中を触らせてもらった。

 さて、夜になり、我々は午前中大成果をあげたアンタエウスの森に突入した。きっと樹にはベタベタと無数のクワガタが付いているに違いない。ワクワクドキドキしながら森に入って行った。
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 しかし、結果は大惨敗!見つけたのは昼間小さいアンタエウスを採った樹に取り残されていたアンタエウスの1♀と、クベラツヤクワガタの死体のみだった。つまりは時期ではないのだろう。期待とは裏腹の結果に終わったのであった…。

 ここで作戦を変更することにした。我々には最強のガイドであるフィさんがいるではないか。こうして、フィさんありきの大作戦、「ライトトラップをやっている民家を一軒ずつ訪問し、お裾分けを乞う」という、実に他力本願な大作戦を決行した。

 お宅訪問をする中で面白かったのは、近所のオバサン3人組だ。きっと我々に興味を持った野次馬的にやってきたオバサンたちだろう。最初はフィさんがスマホで画像を見せながら聞いているようだったが、次第に会話はオバサンたちの一方的なものとなり、フィさんの通訳も追いつかなくなっていた。ラオスのオバサンも日本のオバサンもオバサンのノリは世界共通なのだろうか。(失礼)笑
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 宿泊していた村から車で1時間くらいの村で面白い出会いがあった。そこで出会ったのは昔、クワガタ採集のビジネスをやったことがあるという老人だった。話を聞くと老人は今はやっていないが、2000年頃にクワガタ採集をして売る商売をしていたという。2000年頃といえば、外国産昆虫の輸入が緩和され日本でクワガタブームが巻き起こった時代だ。この頃にクワガタを売ってずいぶん儲けたという。

 そんな老人が、先日バナナトラップで採ったというクワガタを見せてくれることになった。そのクワガタはペットボトルに雑に入れられていた。クワガタを採ったという男性はペットボトルを開け、バナナと一緒にクワガタをとり出した。
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〈グランディスオオクワガタ Dorcus grandis grandis
 ミャンマーやインドに分布する亜種は90mmを超えるというあの世界最大のオオクワガタ「グランディスオオクワガタ」だった。この個体は90mmもないが、それでも70mmは優に超えるサイズだ。すごい!こんなのがホントにいるんだ!?と感激した。

 ちなみにこのグランディスを採った老人の横にいたオジサンは、僕らが日本人でラオス語が分からないことを理解していないのか、ひたすらラオス語でもの凄いマシンガントークを展開していた。僕らの車の運転手さんは笑いながら「まぁまぁ」といった感じでマシンガンオジサンの肩を叩きながら諭していた。しかし、それでもトークは止まらないので、昼間採ったアンタエウスオオクワガタの写真を見せて、「俺も採ったよ!もっとデカイよ!すごいでしょ!」と日本語で言うと悔しそうな表情で少し静かになったのだった…笑
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 その後もフィさんありきの作戦で民家をひたすら回り、いろいろな虫を見せていただいた。
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 翌日、我々は3日間滞在した山岳地帯の小さな村を後にした。

 クワガタは今回の旅の一番の目的ではなかったが、それでも子どもの頃から憧れた虫に出会えたことは生涯に残る思い出になったので、番外編のようなかたちでブログを書かせていただいた。旅の思い出というのは、その時やその直後だからこそある熱や感情があるものである。この熱や感情の記録は半年、1年と経つに連れて薄れて忘れていくものだ。数年前に自分で書いたブログを読んで、そういえばこんなことあったな!と改めて思い出すことも少なくない。そんな記憶の部分を自己満足する意味でもブログを書き続けている。

 やはり自分は旅が好きだ。旅は終わりが近づいて来たり、帰ってきたりすると寂しくなるが、その思いをかき消すように、帰り道には飛行機の中にある雑誌に載っている航路の世界地図や日本地図を眺めて次に行きたい場所を考える。そして次の旅へとつながって行くのだ。

 さて、次はどこにいこうか。ラオスにもまた行きたいと思う。


by shingo-ayumi | 2024-05-10 23:30 | | Comments(0)